SONY「Xperia 5 II」のスペック・ベンチマーク・端末価格比較・2年総額比較などをまとめて、「Xperia 5 II」を徹底解説していきます!
・Xperia 5 IIの方が少し小さく手持ち感が良い
・処理能力は同等
・カメラ性能もほぼ同等
(夜間・低照度下でのAF性能はXperia 1 IIに軍配)
・ディスプレイ解像度はFHD+(Xperia 1 IIは4K)
・リフレッシュレートは120Hz(Xperia 1 IIは90Hz相当)
・タッチサンプリングレートは240Hz(Xperia 1 IIは120Hz)
・4K HDR 120fps撮影が可能(Xperia 1 IIは60fps)
正直、「Xperia 1 II」と比較すると、「Xperia 5 II」の高コスパ感が際立つ印象です。
両機のコスパ・どちらを購入すべきかという点は、後ほど、価格差と両機の差異をまとめながら詳しく解説していきます。
Content
Xperia 1 IIとの比較画像
Xperia 5 II単体の動画ではありませんが、こちらも参考になれば幸いです。
Xperia 5 IIとPixel 5の比較をした際の動画となります。
「Xperia 1 II」の下位モデルにあたる「Xperia 5 II」は、処理能力やカメラ性能をほぼそのままに、少しコンパクトなサイズに抑え、ディスプレイを強化したモデルです。
(ただし、Xperia 5 IIの解像度はFHD+。Xperia 1 IIは4Kです。)
そもそも下位モデルなのかなんなのか訳が分からない構図になっています。笑
項目別に、「Xperia 5 II」の魅力や気になる点を細かく見ていきましょう。
正直、かなり完成度が高かった「Xperia 1 II」にさらに磨きをかけた印象です。
カメラ性能も放熱性もイマイチな「AQUOS R5G」とは比較になりません。
というか、AQUOS Rシリーズって、毎度毎度、放熱性能の向上をしつこく謳っていますが、明らかにXperiaより熱持つのってどうなんでしょう。
カメラ
「Xperia 5 II」のリアカメラは、3眼カメラ構成。
「3D iToF」が省かれている点、4K HDR120fps撮影に対応した点を除けば、その他は「Xperia 1 II」のカメラと全く一緒です。
Xperia 5 II 背面カメラ | ||
---|---|---|
画素数 | 超広角:1,220万画素 広角:1,220万画素 望遠:1,220万画素 | |
F値 | 超広角:2.2 広角:1.7 望遠:2.4 | |
画角 | 超広角:124° 広角:82° 望遠:34° | |
センサーサイズ | 超広角:1/2.55 広角:1/1.7 望遠:1/3.4 | |
記録サイズ | 静止画 | 4,032×3,024 |
動画 | 3,840×2,160 | |
最大ズーム倍率 | 最大9倍 | |
光学式手ブレ補正 | ○ | |
電子式手ブレ補正 | ○ |
1/1.7インチの大型センサー搭載
「Xperia 5 II」には、「Xperia 1 II」同様、1/1.7インチの大型センサーを搭載し、スマホではトップクラスに大きなセンサーを搭載しています。
(Xperia 1 IIやiPhone 12 Pro Maxも1/1.7インチセンサー搭載)
「Xperia 5 II」より大きいイメージセンサーを搭載した機種として、1/1.33インチを搭載する「Mi Note 10」がありますが、1億画素なので、画素サイズ(ピクセルサイズ)は比較にならないほど小さいです。
(Mi Note 10は、画質よりもズーム性能に特化した設計)
画素サイズの大きさは集光率の高さに繋がりますので、夜間や室内などの低照度下で大きな威力を発揮します。
「Xperia 5 II」は、SONYクオリティの高画質が満喫できる一台です。
3D iToFは非搭載
「Xperia 1 II」に搭載されている「3D iToFセンサー」は非搭載となっています。
この「3D iToF」は「Xperia 5 II」には搭載されていませんので、夜間や室内などの低照度下におけるAF性能は、「Xperia 1 II」に軍配があがります。
とは言え、普通に使う分には、「3D iToF」の恩恵を体感できるシーンはそう多くないかと思います。
インカメラスペック
「Xperia 5 II」のインカメラは、800万画素 F値2.0のカメラを搭載。
Xperia 5 II 前面カメラ | |
---|---|
画素数 | 800万画素 |
F値 | 2.0 |
画角 | 84° |
光学式手ブレ補正 | – |
電子式手ブレ補正 | ○ |
インカメラ性能はXperia 1 IIと同じ
インカメラの性能は、「Xperia 1 II」と同じとなっています。
電子式手ブレ補正にも対応し、安定のXperiaクオリティ。
ディスプレイ
「Xperia 5 II」のディスプレイは6.1インチ有機ELを採用。
120Hzの高速駆動OLED搭載
「Xperia 5 II」は120Hzの高速駆動有機ELを搭載。
「Xperia 1 II」が90Hzなので、上回ってきました!
「Xperia 5 II」と「Xperia 1 II」が同時発売だったら、間違いなく「Xperia 5 II」を選んだのに…。笑
ディスプレイ解像度はFHD+
ディスプレイ解像度は、「2,520×1,080」のFHD+。
「Xperia 1 II」は4K解像度ですが、スマホ程度の画面サイズで4Kディスプレイの恩恵を体感できることはそうそうありません。
Xperia 5 II ディスプレイ | |
---|---|
種別 | 有機EL |
画面サイズ | 6.1インチ |
画面解像度 | 2,520×1,080 |
リフレッシュレート | 120Hz |
OS・処理能力・ストレージ
「Xperia 5 II」は、チップセットに「Snapdragon 865」を搭載し、メモリ8GB、ストレージは128GB。
この点も「Xperia 1 II」と同じです!
Xperia 5 II 処理能力・ストレージ | |
---|---|
OS | Android 10 |
CPU | Snapdragon 865 |
コア数 | オクタコア |
GPU | Adreno 650 |
メモリ | 8GB |
ストレージ | 128GB |
micro SD | 対応 |
バッテリー持ち・充電
バッテリー容量は、4,000mAhで、USB PDでの急速充電に対応。
Qiでのワイヤレス充電には非対応となっています。
Xperia 5 II バッテリー | |
---|---|
バッテリー容量 | 4,000mAh |
連続待受時間 | 約420時間 |
連続通話時間 | 約1240分 |
急速充電 | USB PD |
無線充電 | – |
充電端子 | USB Type-C |
無線・通信(Wi-Fi・Bluetooth・SIM)
5G対応・Wi-Fi6対応です。
ただし、シングルSIMスロットかつeSIM非対応ですので、DSDVには非対応となっています。
Xperia 5 II 無線・通信 | |
---|---|
5G | ○ |
SIMサイズ | nanoSIM |
SIMトレー | ・nano SIM ・micro SD |
eSIM | – |
DSDV | – |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax |
テザリング | ○ |
Bluetooth | Ver 5.1 |
音楽・テレビ
ハイレゾ対応・イヤホンジャック搭載も地味に嬉しいポイント。
ワンセグ・フルセグは非対応となっています。
(Xperia 1 IIは、ワンセグもフルセグも対応)
Xperia 5 II 音楽・テレビ | |
---|---|
ハイレゾ | ○ |
イヤホンジャック | ○ |
ワンセグ | – |
フルセグ | – |
便利機能
SONYは安定の、顔認証”非対応”!
とは言え、マスクが欠かせないこのご時世には、指紋認証の方が使い勝手は良いです。
指紋認証が排除され、顔認証一本のiPhoneシリーズ、結構不満な方が多いようです。
Xperia 5 II 便利機能 | |
---|---|
生体認証 | 指紋認証 |
防水 | IPX5/IPX8 |
防塵 | IP6X |
耐衝撃 | – |
おサイフケータイ | ○ |
赤外線 | – |
サイズ・重量・カラー
「Xperia 5 II」の基本スペックがこちら。
パープルは、docomoオンラインショップ限定となっています。
Xperia 5 II サイズ・重量 | |
---|---|
サイズ | 約158x68x9.1mm |
重量 | 約163g |
カラー | ・ブラック ・ブルー ・グレー ・ピンク ・パープル |
Xperia 5 IIの実機で、各種ベンチマークを実行した結果をまとめます。
Antutu V8
Antutu V8でのXperia 5 IIのベンチマークスコアがこちら。
Antutu V8 Xperia 5 II | ||
---|---|---|
総合 | 542,074 | |
CPU総合 | 182,098 | |
CPU 内訳 | 数学演算 | 47,263 |
共通アルゴリズム | 40,561 | |
マルチコア | 94,274 | |
GPU総合 | 206,133 | |
GPU 内訳 | Terracotta | 51,553 |
Coastline | 72,278 | |
Refinery | 82,302 | |
メモリ総合 | 79,773 | |
メモリ 内訳 | RAM Acc | 35,828 |
ROM APP IO | 6,578 | |
ROM Seq R | 22,332 | |
ROM Seq W | 3,347 | |
ROM Random Acc | 11,688 | |
UX総合 | 74,070 | |
UX 内訳 | データセキュリティ | 11,889 |
データ処理 | 25,278 | |
画像処理 | 14,393 | |
UX | 22,510 |
Geekbench
GeekbenchでのXperia 5 IIのベンチマークスコアがこちら。
Geekbench Xperia 5 II | |
---|---|
Single Core | 905 |
Multi Core | 3,393 |
OpenCL | 3,155 |
Vulkan | 2,846 |
PC Mark
PC MarkでのXperia 5 IIのベンチマークスコアがこちら。
PC Mark Xperia 5 II | |
---|---|
Work2.0 Performance | 9,833 |
Work Performance | 12,037 |
Computer Vision | 6,611 |
Storage | 21,709 |
Work2.0 Battery | 17h11m |
Work Battery |
3D Mark
3D MarkでのXperia 5 IIのベンチマークスコアがこちら。
3D Mark Xperia 5 II | |
---|---|
Wild Life | 3,735 |
Wild Life Stress Test (Best) | 3,728 |
Sling Shot Extreme OpenGL ES 3.1 | 7,161 |
Sling Shot | 8,900 |
API Overhead OpenGL ES 3.0 | 319,366 |
API Overhead Vulkan | 565,497 |
24,000円前後という両機種の価格差が、スペックの違いに対して満足度のある価格差かどうかというのが争点になるかと思います。
(2020年11月時点のdocomoでの価格差)
ここで再度まとめますと、「Xperia 1 II」の方が優れているポイントは下記2点。
・ディスプレイ解像度
・3D iToFセンサー
・ワイヤレス充電
・ワンセグ/フルセグ
そして、「Xperia 5 II」の方が優れている点は下記3点
・リフレッシュレート
・タッチサンプリングレート(タッチスキャンレート)
・4K HDR 120fps動画撮影
これらの違いに対して、24,000円という価格差をどう感じますか?
それぞれ見ていきましょう。
かなり、「ディスプレイ解像度」「3D iToFセンサー」「ワイヤレス充電」「ワンセグ・フルセグ」、これらにかなり強い魅力を感じる方でない限り、「Xperia 5 II」の方が満足度は高いはずです。(価格も安いですし)
ディスプレイ解像度(4K or FHD+)
4Kディスプレイにすごくこだわりのある方であれば、「Xperia 1 II」一択です。
ここで、筆者の環境における見解とはなりますが、2点述べさせて頂きます。
・4K解像度の恩恵を享受できるシーンはそう多くない
・そもそもスマホ程度の画面サイズならHD(720p)程度でも満足できる
まず、Youtubeに関しては、まだまだ4K動画は多くなく、映像系以外のYoutuberであれば基本的にFHD(1080p)でのアップロードがほとんどです。
Amazonプライムビデオでは、Xperia 1 II + 光回線のWi-Fi接続においても、4Kでストリーミング再生された試しがありません。
(おそらくスマホでの4K再生はダウンロード必須です)
NETFLIXで4K動画を見ても、たしかにキレイなのは間違いないですが、スマホ程度の画面サイズなら1080pでも十分すぎるほどキレイです。
これらの理由から、Xperia 1 IIを使っている筆者の用途・環境においては、4Kの必要性を全く感じません。
3D iToFセンサー
「Xperia 1 II」に搭載されている「3D iToFセンサー」は被写体に赤外線を照射することで距離を素早く正確に算出することで、より高速で高精度なAFを実現しています。
iPhone 12 Pro / Pro Maxに搭載されているLiDARスキャナと同様ですね。
ネーミングとか仕組みを聞くとスゴそう!と感じますが、活躍するシーンは限られます。
「低照度下かつ被写体が数m以内である場合」に最も活躍するのが3D iToFです。
夜景撮影など、低照度下でも遠景の撮影においては、3D iToFの有無はフォーカス精度に影響しません。
普通に写真を取る分には、「Xperia 1 II」と同じイメージセンサー・レンズ・機構を搭載した「Xperia 5 II」でも驚くほどキレイです。
「Xperia 5 II」での作例は後日、動画でご紹介したいと思います!
リフレッシュレート(90Hz vs 120 Hz)
リフレッシュレートは、今回挙げた相違点の中で、誰もが最も体感しやすい違いです。
60Hzと120Hzでは、大分違いますし、120Hzの「Xperia 5 II」と90Hz相当の「Xperia 1 II」を並べて、設定画面やブラウザでのスクロール時の違いは体感できます。
値段が安い方(Xperia 5 II)がスムーズに動くというスペック設計なので、「Xperia 5 II」の高コスパ感が尚更出ているのがココですね。
また、「Xperia 1 II」は60Hz駆動の有機EL+残像低減技術(モーションブラーリダクション)で90Hz”相当”となっている点もポイントです。
実際に、90Hzでは駆動していません。
このモーションブラーリダクションは、「Xperia 5 II」にも搭載されているので、ディスプレイ解像度を除けば、「Xperia 5 II」のディスプレイの圧勝です。
モーションブラー利用時は240Hz駆動。秒間120枚の描画とそれぞれの絵の間に真っ黒な映像を挟むことで残像が低減された240Hzの映像となります。
これは、違いを体感するのが難しいので細かくは書きませんが、タッチスキャンレートという、タッチパネルのスキャン速度が、「Xperia 5 II」では240Hz(秒間240回のスキャン)となっています。
Xperia 1 IIは、タッチスキャンレートが120Hzですので、この点でも「Xperia 5 II」に軍配が上がっています。
タッチサンプリングレート(120Hz or 240Hz)
タッチサンプリングレートという、画面タッチを認識するスキャン速度が、Xperia 1 IIでは120Hz、Xperia 5 IIでは240Hzとなっています。
スマホゲームでかなり上級者でない限り、この違いを体感することはまずありません。
普通に暇つぶしでゲームをする程度であれば、120Hzで十分な速度です。
とは言え、安い「Xperia 5 II」がより高速なので、ただ単純にお得感あります。笑
4K HDR 120fps動画撮影
「Xperia 5 II」では、4K HDR 120fpsでの動画撮影が可能です。
「Xperia 1 II」では、4K HDR撮影では60fpsが上限ですので、この点もアップグレードされています。
標準のカメラアプリでは60fpsが上限で、「Cinematography Pro」アプリでのみ120fpsでの撮影が可能です。
フルセグ・無線充電
ワンセグ・フルセグ・無線充電は、「Xperia 1 II」のみが対応しています。
「Xperia 5 II」において、上記機能は非対応となっていますので、この点は「Xperia 1 II」の方が優れています。
端末価格比較
「Xperia 5 II」の端末価格の比較がこちら。
「Xperia 5 II」は2020年11月時点ではキャリア専売モデルです。
「Xperia 1 II」と同じ流れを汲み、数カ月後にソニーストアからSIMフリー版が発売される見込みです。
Xperia 5 II価格比較 | |
---|---|
販売元 | 販売価格 |
docomo | 99,000円 |
au | 109,425円 |
Softbank | 115,200円 |
Y!mobile | 取扱なし |
UQモバイル | 取扱なし |
楽天モバイル | 取扱なし |
LINEモバイル | 取扱なし |
IIJmio | 取扱なし |
OCNモバイルONE | 取扱なし |
mineo | 取扱なし |
BIGLOBEモバイル | 取扱なし |
イオンモバイル | 取扱なし |
エキサイトモバイル | 取扱なし |
QTモバイル | 取扱なし |
LinksMate | 取扱なし |
2年総額比較【キャリア&格安SIM】
2年総額の算出において、「Xperia 5 II」取扱いの無いMVNOでは、ヤフオク・メルカリ・中古スマホショップなどで、110,000円で購入したケースで算出しています。
(記事執筆時点のヤフオクでの落札価格を参考値としています。)
初期費用+月額料金24ヶ月分+端末代金-各種割引
Xperia 5 II | |
---|---|
キャリア・格安SIM | 2年総額 (3GBプラン) |
QTモバイル (au回線) | 150,777円 |
QTモバイル (docomo回線) | 150,899円 |
OCNモバイルONE | 152,805円 |
LINEモバイル | 152,812円 |
楽天モバイル (最強プラン) | 149,336円 |
mineo (au回線) | 153,604円 |
UQモバイル | 154,572円 |
イオンモバイル | 155,012円 |
IIJmio | 155,973円 |
BIGLOBEモバイル | 155,973円 |
mineo (docomo回線) | 155,980円 |
リンクスメイト | 156,508円 |
QTモバイル (Softbank回線) | 157,495円 |
mineo (Softbank回線) | 165,220円 |
Y!mobile | 162,272円 |
docomo | 208,560円 |
au | 232,185円 |
Softbank | 306,072円 |
Xperia 5 IIが劣る点は3点、勝る点が2点。
画面解像度・リフレッシュレート・3D iToFセンサーの3点はXperia 1 IIに軍配。
4K HDR 120p対応、タッチスキャンレート240Hzの2点はXperia 5 IIに軍配。
価格差を加味すると、Xperia 5 IIの方が良くないですか…?(記事内で詳しく解説)
SONYとSamsungでは色づくりが全然違います。
かなりビビッドなSamsungに対し、SONYはよりナチュラルで写実的な色づくりなので、好み次第かと思います。
手ブレ補正や夜間性能は、断然Xperia 5 IIです。
国内版であればFelicaを搭載していますので、おサイフケータイを用いて各種電子マネーが利用可能です。
(モバイルSuica・nanacoモバイル・楽天Edy・WAONなど)
「Xperia 5 II」はワンセグ・フルセグ非対応となっています。
上位モデルの「Xperia 1 II」はワンセグ・フルセグともに対応となっています。
ちなみに、ワイヤレス充電も「Xperia 1 II」のみ対応で、Xperia 5 IIは非対応となっています。